中小企業は痒い所に手が届くサービスを

個の時代と叫ばれて数年が経過した現在でも、中小企業は生き残りをかけて必死にもがいているのが現状です。大企業のように従業員の規模も大きく、資産も豊富で、お客様がたくさんいて、株主にも恵まれている中小企業はほとんどないでしょう。中には自転車操業で、今月の売上の全てを来月の固定費に持っていかれる中小企業もあるのではないでしょうか。ここで中小企業が生き残るために必要なことがあります。それがマーケティングです。

大企業と同じようなサービス、同じような顧客、同じような従業員を求めていませんか。あるいはすでに大企業と同じことを始めていませんか。それでは冒頭述べたような従業員、資産、お客様、株主に恵まれている大企業に勝てるわけがありません。では中小企業はどのようなサービスを展開すればいいのか。それは大企業では手が届かないサービスです。例を挙げましょう。現在日本では、ようやくフィットネスブームが起こりました。アメリカに遅れること約20年です。そこでパーソナルトレーニングジムが都内を始め主要都市で見られるようになりましたが、開業して1年未満で廃業してしまうパーソナルジムが少なくありません。それはなぜか。大手フィットネスジムや大手パーソナルジムと同じようなサービスを提供しているからです。

ハードな運動、食事制限、水素水のサービス等、中には全て模倣したかと思うようなパーソナルジムも存在します。ではお客様はそのようなジムを選ぶでしょうか。トレーナーが有名人あるいはトレーニング指導に定評があれば、そちらのジムを選ぶでしょうが、同じようなサービスであれば、色々とオプションが付いていて実績がある大手のパーソナルジムを選ぶでしょう。つまり、中小企業のサービスも同じで、大企業ではできないサービスをすると生き残ることができるのです。

話を先ほどのパーソナルジムに戻すと、例えば自分の体重を利用したトレーニングを行う専門のジムだったり、病気や怪我を治療する専門のジムだったりすると、母数はそこまで多くなくても大手ジムができないサービスを受けることができるので、需要はあるのです。すると遠方から通ってくれるお客様もいずれ現れますし、将来的には医療専門職と連携して新たなサービスも始めることができるでしょう。

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