私のように、古いアナログ人間は、マーケティングと言われると、随分と難しく考えてしまって、面と向かってこのキーワードを投げられた時の反応は、戸惑いしかないのですが、思い返してみると、普段の生活や仕事の中で、知らず知らずのうちにやっている作業なんだということが、この課題に取り組んでいる時に、思い至りました。
例えば、友人にプレゼントを選ぶ時に、何の考えもなしにその辺にある物を相手に渡す人はいないのではないでしょうか?本人に直接話しを聞くパターンもありますが、周囲の人にそれとなく相談したり、選ぶために買い物に付き合ってもらったりした経験はあると思うのです。このことからも分かるように、相手に何某かの意図的な反応を期待して、予測した結果が得られるよう予め情報を集める行動を、マーケティングと言うのではないかと考えました。
マーケティングと言うと私が思い浮かべるのは、プライベートでの出来事よりも、仕事中のエピソードを第一に思い浮かべます。私は、長年看護師をしているので、営業や販売の経験はないのですが、先程述べました相手に何某かの意図的な反応を期待して、予測した結果が得られるよう予め情報を集める行動という事で言えば、例えば患者様が、発熱している場合にただ熱を下げる為の処置をするのではなく、体温を測ると同時に、脈や呼吸、意識レベルなども観察し、これから更に熱が上がるのか、それとも上がりきっているのかを判断し、熱の原因となるものの予測を立てる為に更にご本人の既往歴や周囲の介護者や関係者から当日の情報収集をして、期待する結果(=熱が下がり健康を取り戻す事)が得られるよう環境を整え、主治医に指示を仰いで、必要な処置を行います。
このように、マーケティングとは私達が、日々行う営みの中で常に繰り返し情報をフィードバックし合いながら、お互いにより良い生活を営むために行う社会活動であり、特定の条件の元で行われる特殊な活動では無いという考えに至りました。